粉瘤(保険)

【ここがポイント】
①粉瘤は放置していても治らず、切除する必要がある
②手術時間は約5~20分
③炎症や腫れがある場合はそれを抑えてから手術

粉瘤(アテローム)とは

身体中のどこにでも出来る良性の皮下腫瘍です。 粉瘤(アテローム、アテローマとも呼ばれます)とは、皮膚の下に袋状の構造物(嚢腫)ができ、本来皮膚から剥げ落ちるはずの垢(角質)と皮膚の脂(皮脂)が、剥げ落ちずに袋の中にたまってしまってできた腫瘍の総称です。 たまった角質や皮脂は袋の外には出られず、どんどんたまっていきますので、時間とともに少しずつ大きくなっていきます。 やや盛り上がった数mmから数cmの半球状のしこり(腫瘍)で、しばしば中央に黒点状の開口部があり、強く圧迫すると、臭くてドロドロしたネリ状の物質が出てくることがあります。

アテロームの主な症状

  • 押したり刺激を与えたときに、嫌なにおいのする皮脂の塊が出てくることがある。
  • 黒、青っぽく変色することがある。
  • 異常な速度で大きくなることがある。
  • ニキビのように、放置していて治ることがない。
  • 細菌が皮膚の内側に侵入した場合には、痛み・腫れが生じることがある。(炎症性粉瘤)

多いのが「にきびだろう」と放置してしまい、気づけば明らかににきびではない大きさにまで肥大してしまうケースです。他の疾患との鑑別のためにも、異変に気づいたときには、できるだけ早くご相談ください。

粉瘤に似ていても違うことがあります

  • 石灰化上皮腫(やや黒っぽく粉瘤よりも硬い)
  • 脂肪腫(化膿することはなく皮膚との癒着は少ない)
  • ガングリオン(四肢など関節や筋の上にできて穿刺するとゼリー状の液が貯留)

このような事例でも局所麻酔下での日帰り切除手術をおこなっております。

こんな方にオススメです

  • 放置していたら大きくなってどうしたらいいかわからない
  • 隆起した部分に痛みがある
  • 粉瘤から臭いニオイを発するときがある

主な治療方法

診察にて粉瘤の状態を確認し、手術か投薬かを判断します。

投薬

感染して強い腫れがあり手術での摘出が困難な場合は抗生剤や抗炎症剤の投与で鎮静化させてから摘出します。

切開排膿

強い炎症があり強い痛みが伴う場合はすみやかに切開(表面の皮膚を少し切ること)をして、膿みを外に出します。その後、炎症が治ってから手術にて摘出します。 上記の投薬や切開排膿は根治治療ではなく、その時の症状を抑えているだけです。強い腫れが治ったら、以下の摘出手術での根治治療をおすすめいたします。

手術

当クリニックでは、局所麻酔下での粉瘤の日帰り手術を行っております。 患部に局所麻酔をかけます。この際、針を指すチクッとする痛みがあります。 麻酔後、紡錘形に切開し粉瘤の袋ごと摘出します。(この際に袋を摘出しないと再発する可能性があります。) 摘出後、しっかり止血し丁寧に縫合します。術後の傷跡は1本の線になります。 摘出手術を行っても、残念ながら粉瘤は再発の可能性があります。 再発を繰り返してしまう場合には、切開を加えて粉瘤を含めて大きく切り取る切開法が必要になることもあります。
改善の方法としては、栄養状態の改善を行うことをオススメします。

治療後の過程

料金

メニュー 内容 費用
粉瘤・アテローム 大きさにより保険点数が異なります 11,000~20,000円程度(3割負担の場合)